高橋憲一訳・解説『コペルニクス・天球回転論』みすず書房,1993年の目次


I 天球回転論

『天球回転論』解題    3
読者へ この著述の諸仮説について    9
カプアの枢機卿ニコラウス・シェーンベルクの書簡   11
最も聖なる主・教皇パウルス3世宛て、回転論諸巻へのニコラウス・コペルニクスの序文   12
ニコラウス・コペルニクスの諸回転の第1巻   18

第1章 宇宙は球形であること   18
第2章 大地もまた球形であること   18
第3章 どのようにして大地は水と共に1つの球状をなすのか   19
第4章 諸天体の運動は一様で円状,永続的であり,ないし複数の円〔運動〕から合成されていること   21
第5章 大地に円運動がふさわしいかどうか,および大地の場所について   23
第6章 地球の大きさに対する天の広大性について   25
第7章 地球が,いわば中心として,宇宙の真中に静止しているとなぜ古代人たちは考えたのか   27
第8章 前述の諸論拠への論駁およびそれらの不十分性   29
第9章 地球に複数の運動が付与されうるか,および宇宙の中心について   33
第10章 天球の順序について   34
第11章 地球の3重運動についての論証   40

訳 注    45
付録 1 『天球回転論』6巻の内容目次   68
付録 2 1620年の訂正命令(教皇庁)    74


II コメンタリオルス

『コメンタリオルス』解題   79
ニコラウス・コペルニクスの小論   83
1 序説   83
2 天球の順序について   83
3 太陽に関して現われる諸運動について   85
4 運動の一様性は2分点ではなく恒星を起点とすべきこと   87
5 月について   88
6 土星・木星・火星の上位3惑星について   90
7 金星について   93
8 水星について   95
9 結論   97
訳注   98


III 解説・コペルニクスと革命

1 はじめに   123
2 コペルニクス以前の天文学1:ギリシアとローマの世界   125
  2.1 同心天球説   126
  2.2 導円一周転円説   130
  2.3 地球の不動性:ギリシアの地動説に抗して   139
  2.4 アリストテレスの自然学   144
3 コペルニクス以前の天文学 2:アラビアとヨーロッパの世界   149
  3.1 アラビア世界の天文学   149
  3.2 ヨーロッパ世界の天文学:中世からルネサンスヘ   157
4 コペルニクスの生涯と著作   162
5 コペルニクスの天文学:地球中心説から太陽中心説ヘ   175
  5.1 理論的革新の動機   175
  5.2 理論的革新への道筋   180
  5.3 太陽中心説の革新性と問題性   186
6 コペルニクス説の受容と変容の過程   196
  6.1 オジァンダー路線:太陽中心説の道具主義的理解の浸透   196
  6.2 実在主義的太陽中心説への反動:新しいタイプの地球中心説の出現   199
  6.3 コペルニクス路線:太陽中心説の実在主義的理解の浸透   206

文 献   225
人名・書名索引   233
事項索引   239