経営技術論2014.07.04

[前回の授業内容]経営技術論2014.06.27
[次回の授業内容]経営技術論2014.07.11

[授業配付資料]
1.ポストCD技術(その1)— 20世紀末の『朝日新聞』『週刊アエラ』の記事に見るSACD, DVD-audio
1999年5月 SONY:SACD
1999年 DVD-audio

(1) 「録音 音楽性満たしてこその技術(音楽の風景)」『朝日新聞』1999年02月25日夕刊
(2) 「CD後争いへ各社、秋に発売 次代音楽媒体DVD」『朝日新聞』1999年05月14日朝刊
(3) 「次世代オーディオ、秋の陣 先行ソニー、追う松下」『朝日新聞』1999年07月29日朝刊(大阪版)
(4) 「時代を変えるか次世代CD 聞こえない音を聴く」『週刊 アエラ』1999年06月21日号
(5) 「DVDオーディオ発売、対応分かれる業界(ニュースX線)」『朝日新聞』2000年02月04日朝刊
(6) 「進化するデジタル再生音 光変換で余分な高周波を除去」『朝日新聞』2000年05月29日夕刊
(7) 「次世代オーディオ 「聞こえない音」に秘密?(技あり) 」『朝日新聞』2000年08月14日夕刊
(8) 「音楽CDのコピー阻止 パソコン対策、新機能 ネットでの流通対抗」『朝日新聞』2001年12月31日朝刊

2.ポストCD技術(その2)— 高音質CD
2007年11月 ユニバーサルミュージック、日本ビクター:スーパー・ハイ・マテリアルCD(SHM-CD)
2008年 9月 メモリーテック:ハイクオリティCD(HQCD)
2008年12月 ソニー:ブルースペックCD

(1)広岡延隆(2009)「高音質CD - ラジカセでも違い実感」『日経ビジネス』2009年6月1日号, pp.104-106




 
[授業関連資料]

授業中に紹介しませんでしたが、DVD Audioの技術的性能、DVD Audioが普及しなかった理由に関する資料としては下記のようなものがあります。

DVD audioは、アナログ信号をデジタルデータに変換する方式はCDと同じくPCM(Pulse Code Modulation)方式であるが、量子化ビット数がCDの16bitから24bitに、再生可能周波数の上限がCDの20kHzまでから96kHzに、ダイナミックレンジが96dBから144dBへと引き上げられている(24bit、96kHzのサンプリングで6ch録音が可能。なお2ch録音では24bit、192kHzのサンプリングでの録音も可能)。
そのためデータの最大転送レートもCDの1.4Mbpsから9.6Mbpsに引き上げられている。

なおSACD(super audio CD)は、PCM方式ではなく、DSD(Direct Stream Digital)方式を採用している点でDVD audioと技術的に差異化している。すなわち量子化ビット数は1bitとする代わりに、サンプリング周波数をCDの44.1kHzからその64倍の2.8224MHzに上げている。ただしダイナミックレンジは120dBとDVD audioよりも低い。

著者は下記のようにCDの音質はCDの前世代技術であるアナログレコードよりも「明らかに劣る」ため、次世代CD技術に期待していた。
「DVDオーディオに興味を持つ理由はそもそもCDフォーマットに不足を感じているからで、音質だけでいうとCDフォーマットはアナログレコードに比べても、明らかに劣ると感じるからです。CDの音はどうしても中高音が硬くかんじられ、中低音の厚みも足りない様に感じます。」

CDの音が振動周波数がかなり高い領域や、音量レベルがかなり低い領域で問題となることに関する技術的詳細は、http://blog.audiodesign.jp/?eid=211162にある。

しかしSACDと同じく、DVD Audioも一般的には普及しなかった。

普及しなかった理由に関して、上記WEB記事は、DVD Audioの高性能性を生かせないハード(DVD-Aプレーヤーからデジタル出力する際は自動的に48kHzにダウンサンプリングされてしまう)の存在というハードウェア的理由、および、DVD Audioの高性能を考慮していないDVD Audioソフトの存在というソフトウェア的理由という二つの視点から考察をおこなっている。

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