音声翻訳

シームレスな多言語への音声翻訳を実現するMetaのSeamlessM4T v2のデモ。英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語間での音声翻訳が可能である。

SeamlessM4Tは、https://github.com/facebookresearch/seamless_communicationによれば、下記のようなサービスである。

SeamlessM4T is our foundational all-in-one Massively Multilingual and Multimodal Machine Translation model delivering high-quality translation for speech and text in nearly 100 languages.

同サービスは、下記の5つの機能を組み合わせることで実現されている。

Speech-to-speech translation (S2ST)
Speech-to-text translation (S2TT)
Text-to-speech translation (T2ST)
Text-to-text translation (T2TT)
Automatic speech recognition (ASR)
 
MetaのSeamlessM4T v2はローカルにインストールして動作させることもできる。上記WEBページに、インストール手順に関する詳しい説明がある。
 

ます。

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生成系AIのみでは解答できない問題文の作成困難性についての例示

下記の4つの条件を満たす問題文を作成しなさい。なお同問題文に対する解答を作成する必要はありません。(配点 30点)
 
  1. 条件1 生成系AIのみでは解答できない問題文であること
  2. 条件2 解答不可能な問題文ではないこと(適切な解答がきちんと存在すること)
  3. 条件3 技術戦略論の個別的な授業内容の理解度を確認することを目的とした問題文であること
  4. 条件4 「授業内容を説明しなさい」とか「技術戦略論とは何か?」といったようなあまりにも漠然とした問題文ではないこと

【補足的注意】本課題は非常に難しい課題ですので、希望者のみご解答ください。解答してもゼロ点となる可能性が非常に高い問題です。解答されないことによるペナルティはまったくありませんのでご安心ください。

 
プロンプト文とそれへの生成系AIの回答例
  1. 三国志をテーマとした、ファミリーコンピュータのゲームソフト開発
    三国志をテーマとした、ファミリーコンピュータのゲームソフトを開発する。
    ソフトの容量の都合上、メッセージ画面で表示可能な文字がひらがな46字、カタカナ20字に限られることとなった。
    しかしながら、開発者の会議の中で、「せめて戦闘中の画面だけでも、武将の名前を漢字表記で表示させたい」という意見が提案され、これを採用することとなった。
    この意見を実現するためにできる工夫として何が挙げられるか、答えなさい。
    (ただし、メッセージ画面で表示可能な文字を増やす、というのは容量の都合上不可能なものとする)
     
     
  2. 技術戦略論の授業内容を踏まえて、計算技術の歴史的発展構造について社会的ニーズ・シーズの視点から説明してください。
     
     
  3. 生成系AIのすさまじい技術革新に貢献した企業としてOpenAIが挙げられる。技術戦略論にて企業の戦略は企業戦略、事業戦略、製品戦略の順に重層的階層となることを学んだが、2023年11月にCEOであるサミュエルアルトマンが退任したOpenAIが現在どのような戦略を取っているかについてOpenAIが公表している情報から考え企業戦略、事業戦略、製品戦略に分けて説明し、他の一般的な企業と違う点があれば指摘しなさい。その際に仮説や推測ではなく事実のみを述べてください。
     
     
  4. モジュラー型、インテグラル型の例として、PCと自動車が挙げられます。それでは、電気自動車はどちらの型に近いものと言えるか教えてください。なお解答の際には、冒頭で物理要素と機能との対応関係からそれぞれの型について説明し、それぞれのメリット・デメリットについて冒頭で触れてください。
     
     
  5. ソニーが2000年に発売した高性能ゲーム機の「プレイステーション2」は初代プレイステーションに引き続き成功を遂げ、当時の家庭用ゲーム機市場ではソニーが中心的な存在であった。しかし、2000年代半ばになると任天堂が携帯型ゲーム機「ニンテンドーDS」に加え、家庭用ゲーム機「Wii」を発売し、どちらもヒットさせることに成功したため、市場における立ち位置は逆転することとなった。ソニーは「Wii」が発売された同年に「プレイステーション3」を発売したが「Wii」よりもシェアを勝ち取ることはできなかった。
    上記事柄について顧客価値と機能・性能の関係、ソニーと任天堂の製品イノベーションの方向性、補完財の観点からこのような市場シェアの逆転が起こった理由について説明しなさい。また2002年にマイクロソフトが発売した「Xbox」について日本ではあまり普及しなかった理由についても説明をしなさい。

     
     
  6. 計算機という製品セグメントに関して、「専用 vs 汎用」視点から詳しく説明しなさい。
     
     
  7. 授業で配布された資料を基に、FAX製品の社会的利用の拡大が始まったのは何年頃か、また日本で家庭向けに普及し始めたのは何年代になってからか、最後に、テレビ電話に代わるものとしてFAX製品の社会的普及が期待されていた理由を「ファクシミリの基礎と応用」と「通信白書」という言葉を使って説明してください。
     
     
  8. 2050年までに、AIによる意思決定システムが、倫理的、社会的、経済的、法的な課題を多面的に考慮した上で、どのようにして社会的不平等を無意識のうちに継続させたり悪化させたりする可能性があるか?
    具体的には、AIアルゴリズムとデータのバイアス、デジタルデバイドの拡大、進化する法的・社会経済的状況がこれらの不平等にどのように貢献する可能性があり、世界の社会に対して長期的な影響は何かについて考察しなさい?

     
     
  9. 顧客にその製品が価値をもたらすか否かは、その単一の製品の機能の高度化だけでは決まりません。そこで、何らかの事例を用いて、単一の製品の機能の高度化が顧客価値と直結しないことがあることを示し、顧客価値を生み出すにはどうすれば良いのか、上述の問いに対して示した事例と同じものを用いて説明しなさい。なお、解答の際に顧客の製品利用環境について触れる事を必須事項とする。

     
     
  10. あなた自身が所持している、ゲームが出来る機器の中から1つを選び、コストとターゲットの視点から、その機器がどのような特性を有しているか論じなさい。また、自分自身が持つ特性(どのようなゲームをプレイするか、プレイする頻度はどれくらいか、等)が、そのゲーム周辺機器が有する特性にどのような点で合致しているか、またしていないかについて説明しなさい。
     
     
  11. 日本における計算機のイノベーションの過程を教えてください。
     
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2023年10月12日授業直前課題

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技術戦略論のミニレポート提出に関する注意事項

<注意1>間接引用・直接引用どちらであれ、Who, When, What, Whereという4情報がきちんと明示された資料を、3個以上利用してください。4情報の一つでも明示されてはいない資料は使わないでください。そうでない場合には採点の対象外とします。

<注意2>間接引用・直接引用の対象として、WEBサイトに関しては、大学や研究所などの学術的サイト、政府機関のサイト、有名な雑誌社・新聞社・出版社・リサーチ会社など信頼性の高いサイトのみ利用してください。
 個人のブログなど信頼性が明確には確認できないサイト、まとめサイト、教えてサイト、業界サイトなど記述内容に関する出典表示がなく記述のoriginalityが明確ではないサイトは間接引用・直接引用ともしないでください。そうでない場合には採点の対象外とします。

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テキスト生成系AIと著作権問題

日本の新聞社関連
米国の新聞社関連
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テキスト生成系AI-医師試験関連記事

日本の医師国家試験関連記事
米国の医師国家試験関連記事
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「product innovation視点から見た19世紀におけるタイプライター」に関する生成系AIの回答

「19世紀におけるタイプライターの製品開発はどのような意味でproduct innovationであったのかを、経営学的視点から考察した結果を教えてください。」という問いに対する回答例
 

生成系AIからの回答の紹介に際して、一部表現を修正してある。
19世紀におけるタイプライターの製品開発はどのような意味でproduct innovationであったのかを教えてください。ただし回答は日本語でお願いいたします。

ChatGPT Plus[使用言語モデル:ChatGPT4.0]の回答例1
 
Microsoft Bing AI[使用言語モデル:ChatGPT4.0]の回答例1
19世紀におけるタイプライターの製品開発は、product innovation(商品開発)という観点から見ると、以下のような意味があったと考えられます。

  1. これまでになかった革新的な製品を開発することで、世の中に新たな価値を提供した。タイプライターは、手書きや印刷に代わる新しい文書作成の方法を提案し、ビジネスや教育などの分野で広く利用された¹。
  2. 製品の生産・流通のプロセスに革新を起こすことで、生産性向上・コスト削減による利益拡大を図った。タイプライターは、様々なメーカーやモデルが競争し、技術やデザインの改良が進んだ。また、販売や修理などのサービスも整備された²。
  3. 新たな市場へ参入して販路・消費者を開拓した。タイプライターは、当初は主にアメリカやヨーロッパで普及したが、その後はアジアやアフリカなどの地域にも輸出された。また、女性や子供などの新たな顧客層も獲得した³。

以上のように、タイプライターの製品開発は、経営学的視点から見ると、プロダクトイノベーション・プロセスイノベーション・マーケットイノベーションの3つの要素を含んでいたと言えます。

ソース: Bing との会話 2023/6/20

(1) 商品開発 – Wikipedia. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%95%86%E5%93%81%E9%96%8B%E7%99%BA.
(2) プロダクトイノベーションとは?事例や実践手法について解説. https://products.sint.co.jp/ideagarden/blog/product_innovation.
(3) 第20回:製品開発のプロセス・組織 ・パフォーマンス. https://ocw.u-tokyo.ac.jp/lecture_files/eco_02/8/notes/ja/J_ba2_8.pdf.
 
Perplex AI Pro[使用言語モデル:ChatGPT4.0]の回答例1
Perplex AIは、WEB検索(WEBクロール)の結果を基にした回答を作成するというproduct designになっている結果として、オリジナルのプロンプトでは「経営学的視点から考察するための情報は見つかりませんでした。」という回答になった。そのため、オリジナルのプロンプトから「経営学的視点から考察した結果を」という語句を取り除いて回答を求めた。

https://www.perplexity.ai/search/5db3a1f9-a15e-45e3-b33e-652aef6be3d9?s=c

 
Google Bard [利用言語モデル:PaLM2(Pathways Language Mode2)]の回答例1
19世紀におけるタイプライターの製品開発は、経営学的視点から見ると、以下の点でイノベーションであったと言えます。

 
  1. タイプライターは、手書きに比べて文字の作成速度を大幅に向上させました。これは、ビジネスの効率化に大きく貢献しました。
  2. タイプライターは、手書きに比べて文字の美しさや正確性が向上しました。これは、ビジネスの信頼性向上に大きく貢献しました。
  3. タイプライターは、手書きに比べて女性でも簡単に文字を作成できるようになりました。これは、女性の社会進出に大きく貢献しました。
 

このように、タイプライターの製品開発は、ビジネスの効率化、信頼性向上、女性の社会進出など、さまざまな面で大きなイノベーションをもたらしました。

 
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情報公共論2023/6/14課題-設問2

 2023/6/7小テストの設問2に関する解答を提出した方は、「レポートの下書き」より下の赤字となっている部分を、自分が提出したレポートの文章に置き換えなさい。
2023/6/7小テストの設問2に関する解答を提出していない方は、下記のプロンプト文をそのまま使いなさい。

—– 以下、ChatGPT3.5(ChatGPT無料版)に与えるプロンプト —–

大学の授業で、下記のようなレポート課題が出されました。その課題に対して下記のようなレポートを作成しました。大学における課題レポートに求められる要件を満たしているかどうかのチェック、および、より良いレポートにするためのアドバイスをお願いいたします。

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レポート課題

OSSのソフトウェアは、PDS(Public Domain Software)とは異なり、ソフトウェアに関する著作権が著作権者に残されている。OSSがPDSとは異なり、著作権を放棄せずcopyleft的対応をする理由は何かを考察しなさい。

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レポートの下書き

OSSのソフトウェアは、PDSとは異なり、ソフトウェアに関する著作権が著作権者に残されています。これは、OSSがPDSのように著作権を放棄せず、コピーレフト的な対応をする理由はいくつかあります。

OSSは、著作権者の意図を尊重するためです。OSSの著作権者は、自分のソフトウェアが自由に利用され、改造されることを望んでいます。そのため、著作権を放棄せず、コピーレフト的なライセンスを選択することで、自分の意図を実現しようとしています。
OSSは、著作権者の権利を保護するためです。PDSは、著作権が放棄されているため、誰でも自由に改造することができます。しかし、改造されたソフトウェアが著作権者の権利を侵害する可能性がある場合、著作権者は訴訟を起こす必要があります。そのため、OSSの著作権者は、コピーレフト的なライセンスを選択することで、自分の権利を保護しようとしています。
OSSは、OSSコミュニティの利益を守るためです。OSSは、多くの人々によって開発され、改造されています。そのため、OSSコミュニティの利益を守るためには、著作権者の意図を尊重し、著作権を保護することが重要です。コピーレフト的なライセンスは、これらの目的を達成するのに役立ちます。
このように、OSSがPDSとは異なり、著作権を放棄せず、コピーレフト的な対応をする理由はいくつかあります。これらの理由は、OSSが世界中で広く普及している理由の一つです。

参考文献
リチャード・ストールマン著「自由ソフトウェアとは何か」
Free Software Foundation公式サイト
Open Source Initiative公式サイト

—– 以上、ChatGPT3.5(ChatGPT無料版)に与えるプロンプト —–

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情報公共論2023/6/14課題-設問1

2023/6/7小テストの設問1に関する解答を提出した方は、「レポートの下書き」より下の赤字となっている部分を、自分が提出したレポートの文章に置き換えなさい。
2023/6/7小テストの設問1に関する解答を提出していない方は、下記のプロンプト文をそのまま使いなさい。

—– 以下、ChatGPT3.5(ChatGPT無料版)に与えるプロンプト —–

大学の授業で、下記のようなレポート課題が出されました。その課題に対して下記のようなレポートを作成しました。大学における課題レポートに求められる要件を満たしているかどうかのチェック、および、より良いレポートにするためのアドバイスをお願いいたします。

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レポート課題

プログラム・ソフトがOSS(Open Source Software)である」ということの中には、ソースコードのOpen化という条件を満たすこと以外に、どのような条件を満たすことが必要であるのかを説明しなさい。

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レポートの下書き

OSS(オープンソースソフトウェア)であるプログラム・ソフトは、ソースコードのOpen化という条件を満たすこと以外に、以下の条件を満たす必要があります。

 変更および改良を許可する。
 改良されたソースコードを再配布する際には、同じ条件を継承する。
 著作権表示を維持する。
 無保証とする。

これらの条件を満たしていないプログラム・ソフトは、OSSとは認められません。

参考文献
https://opensource.jp/osd/osd17/

—– 以上、ChatGPT3.5(ChatGPT無料版)に与えるプロンプト —–

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テキスト生成系AIシステムに関する経営技術論的構造分析-WEB検索エンジンとの差異を中心として

WEB検索エンジン・プログラムとテキスト生成系AIエンジン・プログラムとの構造的差異
  1. 異なる文章表現間の同一性・関連性・差異性を、「literal(逐語的)なレベル」で捉えるWEB検索エンジン・プログラム vs 、「文章表現のパターンやコンテクストなど文章表現の内的構造というレベル」においても捉えるテキスト生成系AI
  2. WEB検索エンジン・プログラムは、検索キーワードの意味を、同義語・類義語・略語に関する辞書データベースを用いて、異なる文章表現間の同一性・関連性・差異性の度合いに関する「判断」処理作業をおこなっている。すなわち、異なる文章表現間の同一性・関連性・差異性を、literalなレベルで「判断」している。

    例えばGoogle検索において、同義語や類義語に関する辞書データベースを利用していることは[1]や[2]の特許情報に示されている。

     

    これに対して、生成系AIシステム・プログラムは、大量のデータから学習して「大規模言語モデル」(Large Language Models、LLM)を創り出して、様々な「判断」処理をおこなっている。すなわち、異なる文章表現間の同一性・関連性・差異性を、literalなレベルだけでなく、文章表現のパターンやコンテクストなど文章表現の内的構造というレベルにおいても「判断」している。

     

    例えば、大規模言語モデルの構成要素の一つには、「(ある特定のコンテクストにおいて)ある特定の単語の次に、どのような単語がどの程度の出現確率で登場するのか?」という単語出現確率に関するデータベースがある。また実際の生成系AIシステムにおいてどこまで実装されているのかは明確ではないが、文章のパターンやコンテクストを対象として、直喩(simile)、隠喩(暗喩,metaphor)、換喩(metonymy)、提喩(synecdoche)、諷喩(allegory)などの「比喩」表現的構造という視点から同一性・関連性・差異性の「判断」処理をおこなうことも研究されている。

     
  3. 生成系AIの事前訓練に用いられたデータ、および、生成系AIがテキスト自動作成に利用するデータの「質」問題
  4. テキスト生成系AIシステムの事前訓練に用いられたデータ、および、テキスト自動作成に利用するデータとしては、著作権者の許諾を得たデータはさほど多くはないと思われる。大部分のデータは、public domainのデータであると思われる。
     生成系AIの回答の精度を規定している要因の一つは、著作権の法的保護期間内にある良質なデータを大量には利用できていないことにある。
     
  5. 「事実と価値」、「事実と推測」の区別を基本的には持たないinput-outputシステムとしての、テキスト生成系AI
  6. テキスト生成系AIシステムも、基本的には input – processing unit – output構造で理解可能と思われる。

     現行のテキスト生成系AIシステムは、inputデータの中に、「事実」言明と「価値」言明の区別、「事実」と「推測」の区別をメタデータとして持つような設計には基本的にはなっていない。(そうした区別構造を持つ生成系AIシステムを技術的には考えられるが、現行のテキスト生成系AIシステムのハードウェア能力的問題[高精度化と高速化の相反的関係も含む]や、「価値」判断に関わる倫理的問題[どのような「価値」を優先させるのかも含めて、「価値」判断に関しては多様な考え方があり、社会的に広く一致・共通している点もある程度は存在するが、それほど多くはない。]などから実装することは、誹謗中傷的言明・人種差別的言明・犯罪助長的言明など一部の例外を除き、現段階では基本的にはされてはいない。)
     また学習(training)として、最初に与えられたinputデータを、外部的な「事実」データ群との一致・不一致によって「事実」データと「非-事実」データ(推測、物語、空想など)に区分する学習や、言明の信頼度を算出するような学習をさせるような製品設計にはなっていない。すなわち、「事実」言明と「価値」言明の区別、「事実」と「推測」の区別といった差異構造を事後的に内部的に持つような設計には基本的にはなっていない。

  7. 「事実」的内容に関わるユーザーからの質問に対する回答の生成に対する製品設計(Product design)の差異-なぜChatGPT3.5は「明治大学経営学部の学科構成はどのようなものですか?」などといった事実に関する問いに対して、まったく誤った回答をするのか?
  8. 「事実」的内容に関わるユーザーからの質問に対する回答に関して、ChatGPT無料版(ChatGPT3.5)はまったく誤った回答をすることがよくある。こうしたことが原因となって、「生成系AIシステムの回答は信頼できない。」という一般的印象が生み出されている。
     しかしながらChatGPT無料版(ChatGPT3.5)の回答の信頼性の低さに関して、「現行の生成系AIシステム技術それ自体の構造的限界を示している」という理解はあまり適切ではない。欠陥に起因するというよりも、に対する一般的な懐疑の
    信頼度の高低に関するテキスト生成系AIの判定法
    生成系AIシステムも、基本的には input – processing unit – output構造である。それゆえ、processing unitによる処理プロセスにおいて、「信頼度が高いデータ」群を明示的に指定することによって、より信頼度の高い回答を出力するように設計することはできる。例えばPerplexity AIがChatGPTよりも信頼度の高い回答を生成する確率が高いのはそうした設計になっているためと思われる。なおChatGPT4もオプションのBrowse with Bingオプションを選択することでより信頼度の高い回答をするような設計になっている。

    「なぜChatGPT3.5は下記WEBページのOpenAI LP(2023)「明治大学経営学部の学科構成はどのようなものですか?」などといった事実に関する問いに誤った回答をするのか?」といった趣旨の問題に関しては下記のPerplexity AIによる2023/6/8回答ChatGPT4.0による2023/6/8回答が参考になる。
     ただしChatGPT4.0による2023/6/8回答に挙げられている要因だけでは、「明治大学経営学部の学科構成」に関して間違った回答をするのかを説明はできない。
    「明治大学経営学部の学科構成」に関して間違った回答をする理由に関する説明の正確性・信頼度に関しても、Perplexity AIの方がChatGPT4よりも高い。

     なお本問題については佐野正博(2023)もご参照ください。

     
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