[前回の授業内容]情報公共論2015.04.21
[次回の授業内容]情報公共論2015.05.12
スマホの製造メーカーが「無料」で利用できるGoogleのAndroid OS
Freeriderの排除可能性(excludability)に関する複数の視点からの議論 — 法的議論(法的権利)、経済的議論(経済的合理性)、技術的議論(技術的可能性)
消費における競合性(rivalry, rivalrousness)に関する複数の視点からの議論 — Freeriderの排除の社会的妥当性
私的財の必要性・有用性を示す「コモンズの悲劇」 vs 共有財の必要性の必要性・有用性を示す「アンチコモンズの悲劇」
公共財の公共経済学的定義 — 「消費における非-競合性(non-rivalrous)」と「フリーライダーの非-排除性(non-excludable)」という二つの特性を持つ財としての公共財
(1)公共財の公共経済学的定義
三省堂『大辞林』では、「公共」という用語は「おおやけのものとして共有すること」として定義されている。また岩波書店『広辞苑』第4版では、「公共財」という用語は「その便益を多くの個人が同時に享受でき、しかも対価の支払者だけに限定できないような財貨・サービス」として定義されている。公共財に関する後者の『広辞苑』第4版の定義は、公共財に関する公共経済学的定義に基づくものである。
公共財(public goods)は、公共経済学においては、「消費における非競合性」と「フリーライダーの排除不能性」という二つの特性との関連で定義されている。
公共財(public goods)は、公共経済学においては、「消費における非競合性」と「フリーライダーの排除不能性」という二つの特性との関連で定義されている。
料金を支払わずに 利用しようとする フリーライダーを排除可能 (excludable) |
料金を支払わずに 利用しようとする フリーライダーを排除困難 (non-excludable) |
|
多数の人々による 同時利用が困難 (rivalrous) |
私的財 (private goods) |
Common goods |
多数の人々による 同時利用が可能 (non-rivalrous) |
Club goods | 公共財 (public goods) |
[関連復習事項]
公共財(public goods)と情報財(information goods)の共通集合としての公共的情報財(public information goods)
公共財(public goods)の定義と情報財(information goods)の定義および特性の両方を理解することが必要
情報財(information goods)の定義および特性
情報財を構成する2種類の財・・・「コンテンツ」系情報財と「プログラム」系情報財
情報財の特有性としての、「限界費用の低さ」と「私的占有の困難性」
情報財の特有性としての、「限界費用の低さ」と「私的占有の困難性」