技術戦略論2015.1.14

[前回の授業内容]技術戦略論2016.1.7
 
[今回の授業内容]
1.共通Moduleをコア部分に持つ諸Product — PC、タブレット、スマートフォン、ゲーム専用機、日本語ワープロ専用機、自動車の電子制御機構およびナビゲーション・システム
共通Moduleとしては下記のようなものがある。
1) CPU(Central Processing Unit,中央演算処理装置)
その大きさから、マイクロプロセッサ(Microprocessor)と呼ばれることもある。
2) GPU(Graphic Processing Unit,画像処理装置)
3) Software(OSソフト、アプリケーションなど)
 
上記Moduleに関する技術革新は、上記の共通Moduleをコア部分に持つPC、タブレット、スマートフォン、ゲーム専用機などの諸Productの製品イノベーションのseeds的要因となる。
Moduleに関する技術革新がProduct Innovationの遂行プロセスの一環として同時になされる場合もあれば、Product Innovationに先行しそれと独立になされる場合もある。Moduleに関する技術革新がProduct Innovationに先行する場合には、Product Innovationはseeds-oriented innovationとなる。
 
2.IBMとコンピュータ製品
(1)コンピュータ製品市場に属する三つの製品セグメントに対する、IBMの市場参入時期
ニーズ            Product
Central Computing用途 -> Mainframe(1950年代) —- 先発者としてのIBM
Departmental Computing用途 -> Minicomputer(1960年代) —- 後発者としてのIBM(先発者はDEC)
Personal Computing用途 -> Microcomputer = Personal Computer(1970年代) — 後発者としてのIBM

 
3.PC製品イノベーションの世代分類
ゲーム専用機の製品イノベーションの世代分類と同じような構造、最初はPCが先行したが、64bit機に関してはゲーム専用機が先行した。
8bit PC — CPU開発がPC製品イノベーションに先行(CPUというシーズが主導する製品イノベーション)
8bit PC製品の技術イノベーションの源泉は、PC製品メーカーの内部ではなく、外部にあった。[シュンペーターMarkI型モデル]
 
カテゴリー: PC, コンピュータ, 事例分析 パーマリンク