情報公共論 任意提出課題>2016/5/31授業 予習用課題

NHKは「公共放送は本当に必要なのか」というWEBページにおいてNHKの存在意義に関する説明をおこなっている。
http://www.nhk.or.jp/faq-corner/01nhk/01/01-01-18.htm

同WEBページを読んだ上で下記の問いの一つ以上に関して、レポートを書きなさい。

問1 NHKの報道番組に限らず、報道に関しては「公正性が必要である」ことや「編集権の独立が重要である」と主張されている。このことは、日本新聞協会の下記声明にも示されている。

日本新聞協会(1948)「日本新聞協会の編集権声明」1948(昭和23)年3月16日
http://www.pressnet.or.jp/statement/report/480316_107.html

 報道に関するこうした社会的要請は、NHKのような非営利組織に限らず、民放や新聞社のような営利企業も遵守すべきだと考えられている。そうだとすれば、「放送の自主自律を貫き」ということはNHKの独自の公共性を意味するものではなく、報道に携わるすべての非営利組織や営利企業が遵守すべき普遍的な公共性である。
NHKのWEBページ「公共放送は本当に必要なのか」に関して、「営利企業という形態でもNHKという形態でも持ちえる公共性には何があるのか?」、「営利企業という形態では持ちえないNHK独自の公共性には何があるのか?」という視点から分析的に論じなさい。

 
問2 NHKの籾井会長の発言に関しては、下記の記事を含め、「NHK報道の公共性を疑わせるものだ」との批判的意見がある。
NHKの籾井会長の発言を問題視する下記の記事以外にどのようなものがあるのかを調べて、下記記事のような形で列挙するとともに、「NHK報道の公共性を疑わせるものだという主張の根拠とされている事実はどのようなものであるのか?」「自分はどう思うか?」を述べなさい。
 
問3 下記の記事を読み、「政治家からの放送の自立性確保のためには、どのようにすべきと主張されているのか?」、「そうした主張に対して自分はどのように思うのか?」を論じなさい。
 
問4 NHKのWEBページでは、「放送の自主自律を貫き」と書かれているが、これに対する批判的意見も少なくない。下記新聞記事、および、それに関するWiki記事、ブログ記事を読んだ上で、NHKが「放送の自主自律を貫く」ことを制約していると思われる制度的背景は何かを論じなさい。
1.川本裕司(2009)「(私の視点 記者の視点)NHK番組改変 検証番組つくり説明果たせ」『朝日新聞』2009年06月11日朝刊
2.「NHK番組改変問題」日本語版ウィキペディア
3.佐原(2009)「番組改変「NHKの自立性疑問」BPO審議へ(4日の日記) 」
http://plaza.rakuten.co.jp/bluestone998/diary/200902040000/

[関連参考資料]
  1. 朝日新聞(2005)「幹部「圧力と感じた」 NHK側に2議員意見で番組改変<解説>」 『朝日新聞』2005年01月12日朝刊
  2. 朝日新聞(2005)「NHK番組改変、朝日新聞社の取材・報道」『朝日新聞』 2005年01月18日 朝刊
  3. 朝日新聞(2005)「検証・番組改変の経緯 NHK番組改変問題報告」『朝日新聞』2005年07月25日 朝刊
  4. 朝日新聞(2009)「NHK会長「事前説明せぬ」 関係者ら「第一歩」「時間かかった」 番組改変問題」『朝日新聞』2009年05月13日 朝刊
  5. 朝日新聞(2010)「(書評)NHK、鉄の沈黙はだれのために 番組改変事件10年目の告白 永田浩三著」『朝日新聞』2010年10月03日 朝刊
 
問5 NHKのWEBページでは、「インターネットを活用した新たなサービスやスーパーハイビジョンなど、視聴者のみなさまに新たな価値を提供できるサービスに積極的に取り組むこと」を公共放送の役割としている。「こうしたNHKの主張はどのような意味で正当と言えるのか?それとも正当ではないかのか?」を考察しなさい。
 
問6 日本語版ウィキペディア「公共放送」および日本語版ウィキペディア「公共放送サービス」を読み、日本のNHKのような形態での公共放送局以外にどのような形態がありうるのかかを考察しなさい。
 
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