[前回の授業内容]情報公共論2015.05.26
[次回の授業内容]情報公共論2015.06.09
1.NHKの公共性をめぐる諸議論(続き)
(4)放送に関するイノベーションのための財源としての受信料
放送法の第15条における「放送及びその受信の進歩発達に必要な業務」という文言
NHK「8Kスーパーハイビジョン」
NHK「8Kスーパーハイビジョンとは?」
NHK「2014 FIFA ワールドカップ ブラジル」 8Kスーパーハイビジョンパブリックビューイング(国内4会場)」
[配布資料]
朝日新聞社(2015)「NHK会長「挑発的な質問やめて」 会見主なやりとり」朝日新聞digital, 2015年2月5日21時16分における8K放送に関する質問と回答
[さらに進んで調べるための参考資料・データ]
1.「放送の公共性」関連
(3)渡辺武達(1995)「メディアの公共性と公益性」『評論・社会科学』(同志社大学人文学会)52, pp.81-198
(4)放送の公共性に関する調査研究会(1990)『放送の公共性に関する調査研究会報告書』郵政省放送行政局, 115pp
[関連資料]
3.「放送と通信の融合」によるイノベーション関連
Youtube、ニコニコ動画、Hulu、dビデオなど、インターネット回線を利用した動画提供サービスというイノベーションの社会的普及が進んでいる。
こうした「通信回線によるTV番組提供」市場に対して、NHK、日本テレビ、フジテレビなどといった既存テレビ放送局も参入をおこなっている。すなわち、NHKオンデマンド、日テレオンデマンド、フジテレビオンデマンドなどといった新しいサービスが提供されている。
こうした「通信回線によるTV番組提供」市場に対して、NHK、日本テレビ、フジテレビなどといった既存テレビ放送局も参入をおこなっている。すなわち、NHKオンデマンド、日テレオンデマンド、フジテレビオンデマンドなどといった新しいサービスが提供されている。
こうしたネット回線を利用した動画番組提供は、地上波デジタル放送やBS放送など電波技術によるテレビ「放送」に対して、インターネット通信技術によるテレビ「放送」とでも呼ぶことができる。
そうした意味において「放送と通信の融合」によるイノベーションがネット分野で急速に進行しつつある。
そうした意味において「放送と通信の融合」によるイノベーションがネット分野で急速に進行しつつある。
[考察してみよう]
この問題は本年度の授業では主題的には取り上げなかった。しかし今年度の授業内容に関連した応用問題として下記の問題を考察してみよう。
- 4Kテレビ放送番組や8Kテレビ放送番組の充実に関してNHKが大きな寄与をおこなうことはpublic goodsの充実という社会的意味において理解できるが、オンデマンド番組の充実に関してNHKが受信料を使って大きな関与をおこなうことにどのような意味があるのだろうか?
- 全国どこでも同一のサービスを提供するというユニバーサル化との関連で、「放送と通信の融合」によるイノベーションはどのような意味を持っているのだろうか?
[関連参考資料]
(1)吉野次郎(2006)「アクセルとブレーキを同時に踏むテレビ局」2006年4月3日
http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20060330/100905/
http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20060330/100905/
(2) 吉野次郎(2006)「アクセルとブレーキを同時に踏むテレビ局」2006年4月10日
(3)吉野次郎(2006)「新東京タワー建設を急げ ネットとのインフラ大競争待ったなし(前編)」連載<ネット狂時代、テレビ局の憂鬱— どうなる?「通信」と「放送」の融合>第3回、日経ビジネスオンライン、2006年4月17日